図書館でお腹が鳴りそうなのを防ぐ術の伝道
図書館で勉強してるときって謎に自分に酔うことない？
『うわー、おれ今図書館で勉強してるわー』って感じせん？
まあ図書館初心者にあることやな。
あるある。
え、なにその感じ。
いや懐かしいなあって思って。
おれも昔はそうやったなあって。
めっちゃイキってるやん。
おれはもう今はそんなん思うことないわ。
もう結構通ってるから。
通い詰めてるから。
まあ言うたら常連みたいなもんよ。
めちゃくちゃイキってるやん。
なんやコイツ。
おれも最初のころはあえて難しそうな本借りて『おれこんな難しそうな本読んでますよ』ってやってたわ。
心の中で誰かおれの本見て『あの人難しそうな本読んでる。賢そう』とか思ってくれんかなとか思ってたわ。
上回ってきてるやん。
おれそこまでは思ってないねん。
自分キツいな。
なっつー。
そんな時期あったわー。
なっつー。
だからイキるなって鬱陶しい。
まあでも実際、図書館は雰囲気落ち着いてて集中できるやん。
まあな。
なんか家やったら集中できんけど図書館やったら集中できるもんな。
さっき言ってた謎の優越感みたいな『誰かに見られてんちゃう？』みたいな感じが逆に集中できるとこあるわ。
確かにな。
でも図書館でお腹空いたとき最悪じゃない？
『あ、お腹鳴るわ』って一回なったらそこからそればっか意識して余計にお腹鳴りそうにならん？
めっちゃ分かるわ。
お腹空いてるって意識したら終わりやからな、あれ。
でもおれはお腹が鳴らんようにできる術を心得てるから。
お腹が鳴らんようにかつ賢そうな振りをする術を心得てるから。
お腹が鳴らん術だけ教えてほしいわ。
もうめっちゃ簡単やから。
なんなん？
あんな、お腹が鳴りそうになったら思いっきりお腹へこますねん。
そうしたらお腹鳴らんから。
ホンマに？
そんだけでいけるか？
ホンマホンマ。
お腹鳴るときってお腹の中の空間がキューってなる感じあるやん。
空いてる部分が。
あるな。
でもお腹へこませとったらその空間がないから音が鳴らへんねん。
お腹ブルルッて震えはするけど音は鳴らへんねん。
マジかよ。
凄いやん。
あとはピークが過ぎたらお腹鳴らんようになるからそれまで耐えるだけ。
ただ、たまに思いの外お腹鳴りそうなピークタイムが長くて腹筋攣りそうになるときあるから。
そこは要注意やから。
それはもう純粋に腹筋の筋力が試される感じやん。
そうやねん。
飲食バイトのキャンペーンのときの『あれ？もう2時やけどまだ客の足止まらん感じ？』みたいなときあるから。
それあんま分からんけど。
おれ塾でしかバイトしたことないから。
ああ、うん。
じゃあまあいいわ。
あと、お腹へこませてるけど、この程度のへこまし加減じゃ耐えきれんのちゃう？もっと極限までへこまさな鳴るんちゃう？みたいなときもあるから。
そこの見極めは経験がいるわ。
なんや意外と奥深い感じなんか。
あと、このへこませてる間は一切勉強に集中出来んから。
けど勉強してる振りせな『コイツ屁でもこきそうなんか？』みたいに怪しまれるときあるから。
それは考え過ぎやろ。
屁とは間違えられんやろ。
いやそれがお腹鳴りそうってときにちょっと体動かすさまが屁をすかすときと似てんねん。
危ない所作やねん。
それやばいやん。
気つけな。
ホンマに。
あと普通に屁こいてまうときあるけど。
それは自分が悪い。
あとがき
