「なしよりのあり」のニュアンス

何か暇になったらとりあえずYahooを開くクセ、まだ治ってなかったんだね・・・

ちょ、やめてえ。
勝手に見んといて、他人(ひと)のスマホ。

ほんと昔から変わってないよね・・・

何なんそのノリ？

そんなんどうでもいいねん。

そっちが勝手にしてんねやん。

それよりな、来週の金曜、飲もうっライライライッ♪しようや。

なしよりのあり。

え？
どっちなんそれ？
もっとはっきり言ってよ。

なしよりのあり！

いや、声をはっきりじゃなくて。
ありなんかなしなんかの意見をはっきりと。

だからなしよりのありやん。
分かるやん。

ありなんかなしなんかどっちよ。

なしよりのありって言ってんねんからベースはありやん。
ありって意味やん。

じゃあ、ありって言ってくれたらいいやん。
なんでそんな、なしよりのありとかいうモヤっとする言い方すんのよ。

めっちゃありってわけではないからやん。

でも、なしよりのありって言ったらなんかちゃうやん。
なしって言葉入ってきてるからめっちゃ消極的に聞こえるやん。

まあ実際、飲もうライライライッ♪って感じじゃなくて、『飲むかあ』っていうぐらいやから。
そこのニュアンスは分かっといてほしいから。

何なん？
なしよりのありって言葉めっちゃ嫌いやわ。
なんかめっちゃ腹立ってきたわ。

そんななる？
ありっちゃありと同じ感じやん。

ありっちゃありもなんやねん。
ありっちゃありはもうありじゃないとありじゃないやん。

え？え？え？

いや、そうやん。
ありっちゃありってことは、ありと言えばありやねんから、実際のところありって言わん限りはありじゃないやん。
そんなんなしっちゃなしと一緒やん。
なんも言ってないのと一緒やん。

ちゃうちゃうちゃう。
ありっちゃありはもうだいぶ心がありに傾いてるから。
全然なしっちゃなしとは違うから。
あともう一押しであり、ありリーチ状態やから。

でもそれは完全なありではないやん。
リーチ外したらなしやん。

いや、ほぼありみたいなもんやから。

じゃあありでいいやん。
ありかなしでありでいいやん。

いや、ただそういうわけでもないねん。
なしっちゃなしやねん。

なんやねん！
なしっちゃなしやんけ！

え、なんでこんなややこしいことになってんの？

それは自分がややこしい言い方するからやん！
はっきりしてよ！

ええ～・・・

はっきり言ってくれな伝わらんから！
好きって言葉にしてよ！

うわっ、なんか急にめっちゃめんどくさくなってきたわ。
なんやろう・・・
なしやわ。

え、そんなことなる！？
なんで！？

飲みに行くのやめよ。

なしよりのあり、ありっちゃありやったんちゃうん！？

こんなときだけ急になしよりのありのニュアンスつかんだ感じで言ってくるやん。
ホンマは分かってたくせに。
それも癪やわ。

ええ～・・・

なんかもういいわ。
なしよりのなし。
完全なるなし。

急にオカンが家出するときくらい冷めてるやん。
え、なんかこわあ～。