冬でも半袖を着ていた少年時代の心と身体
冬でも半袖着てる人たま~に見るけど、あれって何なん?
どういう仕組み?
どういう仕組み?
そのまんまやん。
いや、絶対寒いやん。
ちょっと目ぇ閉じて。
え、なんで?
いいから、いいから。
ちょっとなに?
え!?
こわいこわいこわい!
いや、目ぇ閉じてって言っただけで別に何もしてないやん。
無理やりでもないのにデスノートのミサぐらい騒ぐのやめて。
なんか騒いだほうがいいんかなと思って。
騒がんほうが良かったわ。
悪手やわ。
ごめん。
まあ、いいから一回目ぇ閉じて。
はい。
小学生のころって、冬でも半袖で行動できるぐらい身体あったかかったやろ?
それと一緒。
え、なんで目ぇ閉じさせたん?
目ぇ閉じさせたからにはもうちょっと「小学生のころ思い出してみて」とかから始まって、色々思い出させながら段階的に真相に迫っていくと思ったのに。
うん。
目ぇ開けて。
終わったから。
なんで目ぇ閉じさせたん?
まあ、つまりはそういうことよ。
全然答えてくれへんやん。
まあまあまあ、確かに半袖の理由はそうかもしれんけど。
やろ?
ってことは、冬でも半袖着てる大人は、心が少年ってこと?
ううん。
身体が少年。
心は関係ない。
うん。
まあそうか。
そうやな。
心は全然関係ないな。
うん。
心は全然関係ない。
冬でも身体があったかいから半袖。
ただそれだけ。
確かに確かに。
心がめちゃくちゃおっさんでもおるから、半袖の人は。
せやな。
そうかもしれんな。
でもあれやめてほしいねん。
見てるこっちが寒いねん。
それは自分の心がおっさんやからやわ。
一回、目ぇ閉じてみて?
また?
また始まんの?
ほら、目ぇ閉じて?
え?
ちょっと!?ちょっと!?
なになになに!?
パニックなんのやめて。
ミサミサやめて。
何もしてないから。
また?
また返しよ。
いいから目を閉じてください。
はい。
小学生のころ、人のこと見て寒そうとか別に思わんかったやろ?
そういうことよ。
また?
また目ぇ閉じ損?
またミサミサなり損?
ミサミサなり損はそっちが勝手になってるだけやから。
そんなん言ったらミサミサには毎回なり損やから。
で、さっきから回答の内容だいぶ薄くない?
真実って、えてしてそういうもんなのよ。
まあ、つまりは心が少年やったら、冬でも半袖の人のことを見ても寒そうとか思わんのよ。
いや、それはちゃうわ。
え?
なぜなら小学生のころのおれは、心だけじゃなく身体も少年やったから。
心がどうこうじゃなく、身体が少年で己が冬でも半袖人やったから。
自分も半袖やったら、そりゃあ他人の半袖とか見ても寒そうとか思わんわ。
一理あるわ。
心関係ないねん。
じゃあ心って一体何よ?
うん、一回目ぇ閉じてみて?
あ、それやったらいいです。
ちょっと一回やらせてよ。そっちもミサミサになれるねんから。
こっちは別になりたくないねん。