夏休みがほしいだけ

夏休みがほしいだけ

ただの雑談でございます。

仲良くなった友達に見せる第二形態

 

でさあ、おれがつま先に体重かけるほうの滑り方を練習してたらさあ、上からヤヌスが降りてきてさ。

 

うん。

 

あいつはまだかかとに体重かけるほうも習得してないからさ。

 

あいつそれもまだできひんねや。

 

そうやねん。
で、そしたらヤヌスがグラグラして『あっ、こける!』って思ったら奇跡的なバランスを発揮して2回連続でクルクルって回ってギリ持ち堪えてん!
あれめっちゃおもろかったわー。

 

ヤヌスヤバイな。

 

ヤバイやろ?
そしたらヤヌスがさあ、あっ、ちょっと待って。

 

ん?ん?


スポッ

 

え?なに?
急にイヤホンしてなに?

 

・・・。

 

え、何なん?
なんで急にイヤホン付け出したん?

 

・・・。

 

なに?
ホンマになに?
なんか言ってよ。

 

・・・。

 

え、おれなんかした?
なんかイラつかせるようなことした?

 

・・・。

 

えー・・・。
なんでぇー?

 

・・・。

 

・・・。

 

・・・。

 

・・・。


スポッ

 

ごめんごめん。

 

え、なんやったん?

 

いや急に曲が聴きたくなって。

 

え、それだけ?

 

うん。

 

そんなん今じゃなくていいやろ!
なんやねん急に!
怖いわ!

 

いや、めっちゃ今聴きたくなってん。
グワアアアァァって聴きたさが込み上げてきてさ、今を逃したらあかんなって思ってん。

 

なんやねんそれ。

 

あるやん。
急に
『うわっ、あの曲聴きてえー』
ってなるとき。
なるときー。

 

なにを551みたいに言ってんねん。
家帰って聴けや。

 

それはちゃうねん。
家帰るころにはもう聴きたさが冷めてんねん。
聴きたさがどっか行ってもうてんねん。
『あのときあんなに聴きたかったのに、帰ってきたらちゃうわ』
ってなってんねん。

 

なにそれ。

 

え、ない?
授業中とかに
『今この曲聴いたら、えげつないぐらいいいやろなー、最高やろうなー』
ってとき。
そんなときー。

 

551分かったから。
それにあるにはあるけど、会話を急に切ってまではないやろ。
怖かったわ、ホンマに。
急に嫌われたんかと思って。

 

ちゃうちゃう。
そんなんじゃないって。

 

いや、笑ってるけどあんな急にそんなことされたらビックリするからな。
せめて一言ぐらいなんか言えよ。
そのあとしれっと復帰してきたけど。

 

善は急げって言うやん。

 

言えども、一言あってもいいやろ。
なによりも善なんか?これは。

 

おかげでめちゃくちゃ良かったわ〜。
満たされたわ〜。

 

まだ知らん一面を見たわ。
おれはこれを初めてかまされたけど、結構な頻度でやってんの?

 

仲良いやつの前ではな。
やっても許されるやろってことで。
つまりは君はわたしに認められたってことや。
今後もちょいちょいあるから、よろしく。

 

ええ~。
今後もちょいちょいあんの~?
その間取り残されたおれはどうしてたらいいんよ?

 

他のみんなはシュッとした顔して立ってはるわ。

 

立ってはるわって。
はるわって。
なんやねんシュッとした顔って。

 

もうなんとも言えん顔してる。
戸惑いとかでもなく、なんとも言えん顔。
少しの呆れと諦めを含んだ結果、シュッとした顔してはる。

 

その"してはる"腹立つねん。
なにをちょっと距離とって観察してんねん。
みんな困った末に諦めてるやんけ。
気づいてんのやったらやめたら?

 

おれはみんなのそんな顔を傍目に音楽に没頭してる。
おれもシュッとした顔して聴いてる。

 

確かにシュッとしてたけど。
怖かったわ、突然シュッとしたから。
よう没頭できるねぇ、きみ。

 

まあな。

 

なにを鼻の下こすってんねん。
褒めてんちゃうねん。

 

まあそのうち慣れると思うから。
堪忍、堪忍。

 

みんなも甘やかしすぎやわ。
言っていこうよ、こんなんおかしいって。