よっちゃんお疲れー。
いやあ、あかんわ。
負けた負けた。
やっぱ全国レベル高いわ。
お疲れお疲れ。
まあまだ2年やし、来年リベンジやわ。
そんな強かった?
めちゃめちゃ強かった。
ヤバかった。
いや正直な、よっちゃん、あれ勝てたで。
いやいや、めちゃくちゃ強かったから。
いや勝てた勝てた。
よっちゃん・・・、あれは勝てた。
何が分かるねん!
分かるねん。
よっちゃん・・・、おれレベルになったら分かるねん。
自分、県大会にすら進出してへんやん。
地方で負けてるやん。
ちゃうやん、よっちゃん。
いいプレイヤーがいい指導者とは限らんやろ?
てことはよ、その逆もまた然りよ。
いや、然れども・・・。
よっちゃん・・・、まずもっと脚動かさな。
え、ちょっと待って。
おれ今から野口に指導されるん?
入るよ、指導。
なんで野口に指導されなあかんねん。
こんなん言ったらあれやけど、おれの方が上手いやん。
よっちゃん・・・。
あんな、さっきも言ったけどいいプレイヤーがいい指導者とは限らんやろ?
ってことはその逆もまた?
いや促して来んなや。
言うかい。
よっちゃん・・・。
その「よっちゃん・・・」って間置くのやめろ。
諭すように喋るな。
指導者っぽい喋り方意識してんのか知らんけど。
ちゃうねん、ホンマによっちゃん脚動いてなかったで。
いつもより遅かったもん。
ちゃうちゃう。
ちゃうねん。
おれが遅いんじゃなくて、相手がめちゃくちゃ速いねん。
マジで。
いやいや。
そんなことない、そんなことない。
ホンマにそうやねんって。
おまえ、あれやで。
強いやつってめっちゃ動き速いからな?
あれ、強いやつどうしで対戦してたらどっちも同じくらい速いからそうは思えんけど、いざ実際やってみたらめちゃくちゃ速いからな?
おれから見たらよっちゃんと相手そんな差なかったけどな。
あれは勝てたわ。
いやマジで分かってない。
めっちゃ強かったから。
あとよっちゃん・・・。
それやめろ。
声出てなかったわ。
中学レベルか!
中学生の初心者にするレベルの指導すんなや。
大事やで?
声出すのも。
よっちゃん今日は声出てなかったから萎縮してたわ。
もうこ〜んなに小さなってたわ。
いや、なんなら今日めっちゃ調子良かったから。
万全の状態で今日を迎えたから。
そこの調整具合は自分で自分を褒めてあげたい。
あともっとこう、ガッと攻めな。
後手に回ったらあかんわ。
こっちからガッと行かな。
抽象的やねん。
さっきから指導が。
全然いい指導者ちゃうねん。
いやマジな、よっちゃん・・・。
だからそれやめてよ。
おれはショックやねん。
おれらのよっちゃんが全国行ったら2回戦で負けるって。
なんかもう想像以上にショックやってん。
野口・・・。
おまえホンマはめちゃくちゃいいやつやんけ・・・。