おれは焼肉のお肉はちゃんと焼きたい派やねん
ちょ、おまえ。
それおれの肉やんけ。
えっ?
おまえ肉とるの早いねん。
まだ真っ赤やんけ。
いける、いける、こんくらい。
おれはちゃんと焼きたいねん。
ちゃんと焼きたい派やねん。
いいやん、別に。
食べ放題やねんやから。
また頼んだらいいやん。
それやったらおまえがお腹いっぱいなるまで、おれ一生食べられへんやん。
なんでやねん。
そんなことならへんやろ。
なってるやん、現に今。
おまえがおれが育ててた肉をおれより先に取って食べるから、おまえがお腹いっぱいになるまで全然食べられへんやん。
え、どういうこと?
どういうこと?
なんで分からへんねん。
ちょっと難しいわ。
なんも難しくないやろ。
おまえの食べる焼き加減がおれの求めてる焼き加減よりも早すぎて、おれがいいなって思う焼き加減の前に、おまえがおれの焼いてた肉をとるから、全然食べられへんって言ってんねん。
いや、せえへん!
せえへん!
そんなことせえへんって!
いや、してんねん!
してんねん!
流石にそんなことはせえへんって!
してんねん。
なんやねん、その白々しさ。
腹立つわあ〜。
そんなんせんって~。
おれは。
してんねんって。
まあ、また頼んだいいやん。
食べ放題なんやから。
いや、だからぁ。
また頼んでもおまえが先に取るやん。
おれは今食べたいねん。
細かいわぁ。
いや、絶対おまえがおかしいから。
なんでおれが待たなあかんねん。
おまえが自分の食べる分注文して、そん中でやりくりしろや。
そもそも自分焼きすぎやねん。
炭やん、こんなん。
なにが美味しいねん。
逆やから。
おまえが焼かな過ぎやねん。
それライオンとかがサバンナで食べるやつやから。
ほぼ生やから。
おれライオンやから。
獅子座やから。
ハイおもんない。
おもんなあ。
面白いですー。
面白いし百獣の王ですー。
獅子座の獅子はヘラクレスに負けて星座になったような雑魚ですー。
えっ?
えっ、そうなん?
そうなんよ。
君はヘラクレスに首絞められて死んで、文字通り夜空の星になったんよ。
ウソやん・・・。
全然カッコよくないやん・・・。
獅子座とかめっちゃカッコいいと思ってたのに・・・。
小学校のときとかめちゃくちゃ誇りに思ってたのに・・・。
めっちゃショック受けてるやん。
ちょっ、そういうおまえは何座やねん。
あ?
おれは牡牛座や。
おまえ、牡牛座のくせに牛肉なんか食べんなや!
共食いやんけ!
はい、牡牛座はゼウスが化けたものなんで元は神様ですー。
だから共食いじゃありませんー。
なんなら我は神ですー。
急に反撃しようとしても無駄ですー。
なんでそんな星座について詳しいねん。
あと我って言うな。
勉強せえ、勉強を。
ギリシャ神話を学べ。
もういい。
もう肉もらいますー。
あっ!
コイツ・・・。
もうおまえとは一生焼肉行かんわ。
本日限り。